映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』感想・考察レビュー
今回視聴した映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』についての感想と考察をまとめていきたいと思います。
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感想・考察
マイティー・ソー(ラブ&サンダー)以来、久々のMCU劇場作品。公開日直近でまとまった時間が取れたため、劇場に足を運んで鑑賞。正直観る前の期待値はそうでも無かったです。こんな本音を言ってしまうのは、不謹慎だとは思うのですが、ブラックパンサー役だったチャドウィック・ボーズマン氏が亡くなってしまったというのがワクワク感を失う大きな要因だったと思います。
しかし観終わってみるとやっぱりMCU。期待を大きく上回る出来でした。
全体の内容としては、ティ・チャラおよびチャドウィック・ボーズマン氏に捧げる追悼作品といった印象が色濃く、最初から最後まで、かなりエモーショナルな内容だったように思います。
偉大な兄の死を乗り越え、新たなブラックパンサーとなるシュリの成長のストーリーラインに加え、現実世界の情勢を反映したような戦争、新たなエネルギー資源の争奪、不信な国連の動き、などなどのメタファー要素も折り込まれており、重厚でありながらも無駄のない多重構成だったように思います。
ビジュアル/アクションに関しては、アバター?みたいな青い肌のタロカン族が登場したり、プレデター?みたいスーツを着用するオコエなど、どこか既視感のあるビジュアルに思わずツッコミを入れたくなったりもしましたが(笑)、戦闘シーンのクオリティは相変わらず素晴らしく、自然と体に力が入る緊迫感が素晴らしかったです。
キャスト/新キャラクターに関してもファンの間でも登場を期待されていた「アイアンハート」が登場。さらに旧敵キルモンガーが登場するなど、新旧キャラクターが入り乱れる展開に心躍りました。
設定に関しても、中世の南米侵略で迫害されたアステカ・インカ文明などを彷彿とさせるラテンアメリカ系の先住民族と、アトランティスを彷彿とさせる海底都市伝説を上手く歴史に則る形でミックスさせて、オリジナル文明を誕生させるインテリな試みに感激しました。
最後にテーマに関して。今回、ブラックパンサー二作目を観終えた後で、「ブラックパンサー」という存在は「伝統を重んじる大切さ、およびナショナリズムを象徴する」キャラクターであるのかなと自分なりに推察しました。ブラックパンサーが体現するメッセージは、何もアフリカの架空の国・ワカンダだけの話というだけでなく、先進主義に傾倒し過ぎた国際社会の国々、もちろん日本にも通ずる部分があるようにも感じました。結局のところ、その地域の土着の伝説や神々の精神のようなものがこれからの時代は重要で、そういった原点に立ち返り、失った何かを取り戻すような取り組みが必要なのかなあ〜などと考えさせられたりもしました。
久々のMCU映画。ラストシーンのシュリが心を落ち着かせ、亡き兄を思うシーンにウルウル来ると共に、ひとつのブラックパンサー伝説が終わってしまったのだという物哀しさを感じざるを得ませんでしたが、最後にティ・チャラの息子が登場した事で、ほんのりとした希望を添える形でしっとりと終わる、余韻あるラストでした。
これからもワカンダおよびブラックパンサーが健やかである事を願いながら、MCU世界を見届けていきたいーーそう感じさせる映画でございました。ワカンダ・フォーーエバーーー!!
配信サービス
現時点(2022/11時点)で「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」配信予定のサービスは以下の通り。
Disney+(ディズニープラス)
>>>サイトリンク
Disneyが運営している配信サービス。
DVDリンク
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