マンガ『ニセコイ/古味直志』感想・考察レビュー

今回読んだマンガ『ニセコイ/古味直志』についての感想と考察をまとめていきたいと思います。



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感想 

学生時代、不定期で買っていたジャンプの中に載っていたので存在は連載当時から知っており、その後にやったアニメも少し齧った事があったため、大まかな内容こそ知っていたものの、今回全巻読む機会に恵まれましたのでレビューを。

最近ToLOVEるをイッキ見したという事もあり、同じジャンプのラブコメ作品として被る感じがありましたが、ToLOVEるより、細かい心理描写や皮肉の効いたセリフの掛け合いが特徴的な作品だなと思いました。

この作品、ここスゴいな!と思った点としましては、やはり「時間(タイミング)」「設定や動機付け」が巧み作品だなと思いました。

誰が誰を好きであるという、恋愛作品の根幹となる「好意情報」を上手く恋愛者同士に伝えさせないよう、時間やタイミングなどを上手くコントロールして、どこまでも進展が引き伸ばされていく、そのもどかしさにページの捲るスピードが加速。その道のりも、楽しい掛け合いのお陰で退屈せずに読み進めていけるという飽きが来ない構成。

特に終盤、千棘が、小野寺の好きな人物が楽である事を不意に聞いてしまった後、楽は千棘と小野寺も好きであるが、「楽は小野寺が好きだ」という情報”だけ”を上手く千棘にだけに伝える事で、両想いの二人を邪魔しないようにという配慮から、千棘が去ってしまうーーなどといった具合に、些細なタイミングの微調整で面白いほど関係が拗れていくプロット構成に脱帽しました。

また、なぜか喧嘩別れしたばかりの楽と千棘がすぐに行き合ってしまう理由を、「ずっと一緒にいるから価値観や行動傾向が似てきた」といった理屈付けで片付けたりと、デキスギな展開を、読者が納得できるようなもっともらしい理屈を付けることで、不満を解消させてくれる考え尽くされた動機・理屈付けの巧さも際立っていました。

伏線の張り方もかなり巧妙で、万里花が日常パートで何気なく口にしていた「真ん中いただきます(唇とのキス)」いうセリフを、しっかり終盤シーンで”おでこキス”という解釈で「約束通り、真ん中いただきました」と伏線回収するなど、何気ない要素をしっかり伏線として昇華されている点もかなり考え込まれてるなぁと。

最終的にはメインヒロイン?の千棘と結ばれることになった楽でしたが、約束の相手であった小野寺をフッてしまい、さらにその小野寺にウェディングケーキを作らせるという行為が、ネット上では鬼畜な行為と言われてあまり評判がよくない感じでしたが、私は小野寺が「和菓子屋の娘で、菓子作りに精通している」というキャラ要素を応用しただけと解釈しましたし、確かにフッた相手に祝福を強要するのは、完全に善い事かと言われたらそうでは無いかもしれませんが、それでも小野寺の人の良さも際立たせる事ができたのでこれはこれで良かったんじゃないかな?とも思っています。それにダブルヒロイン性を採用している以上、傷つけたとしても、いずれ必ずどちらか選ばなければいけなかったのは運命だったわけで‥あるいはToLoveるのようにハーレム作るぐらいしか選択肢が無い…。

でも最後はラブコメ作品らしく、全てが優しく収まり、最後はほっこりとした気持ちになる、素晴らしい恋愛漫画でした。ちなみに私は小野寺(小咲)派でした。

古味直志先生、楽しいひとときをありがとうございました!


配信サービス


現時点(2022年11月時点)で「ニセコイ(アニメ)」を配信しているのは以下のサイトでした。

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