映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』感想・考察レビュー
今回視聴した映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』についての感想と考察をまとめていきたいと思います。
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感想・考察
ネタバレを恐れながらようやく劇場で観ることができた今作「ノー・ウェイ・ホーム」。
ネット上では「早く観に行ったほうが良い」という感想をよく耳にしていましたが、鑑賞後でようやくその意味が理解できました。
マーベルスタジオ側は頑なに否定し続けてましたが、ファンの間で囁かれていたトビーマグワイア、アンドリュー・ガーフィールドがしっかり登場してくれました。
アンドリューが最初に登場した際には、おもわず「マーベルスタジオの嘘つき!」と脳内で叫んでしまいましたが、期待を超える豪華な内容に、そんな感情もすぐに吹き飛ぶ面白さでした。
今回も例に漏れず、ストーリー展開、ビジュアル、演出、伏線設置、あらゆる面で高クオリティ、そして安定と信頼を紡ぎつづける「MCU節」が炸裂していました。
まずストーリーで言えば、頭脳明晰で幾何学の知識もあるピーターのキャラ設定をしっかり活かして、ストレンジを追い詰めるという説得力をしっかり考慮した展開などが秀逸でした。また、油断したタイミングで不意打ちのようにデアデビルが出てきたり、魔術を中断できたと安心させておき、気を抜いたタイミングで実は魔術は封じ込められていなかった!などといった驚愕シーンも盛りだくさん。もちろん二人のスパイダーマンの登場シーンも。
ビジュアル面においてもミラーディメンションで、電車が360度円状に展開するなどといった、どういうプロセスで考えたんだろう?というビジュアルも数え切れぬほどありました。
演出面では、電波塔捜索のシーンにて、夕焼けバックにスパイダーマンが飛ぶという美しくも珍しい演出(従来のスパイダーマン活動シーンは日中や夜が多い印象があったので)があったり、最後の別れのキスシーンなども、新たなスタートを象徴するかのような朝焼けの下で行われるなど、それぞれのシーンに適した絶妙な時間調節もなされているなあ…と思いました。
伏線設置においても、ネットが「スーパーヴィランにはならないよ!」というこれから悪役になるのか?ならないのか?という思わぶりなセリフがあったり、最後のヴェノム登場でも、ただ登場させるのではなく、ヴェノムの因子を少し残して新シリーズの伏線を張るなど、伏線にもいっさい抜かり無し…という印象でした。
ここで余談。ガーフィールドスパイダーマンがMJ落下を止めるシーンがあったのですが、先日YouTubeの今予告編のコメント欄を見ていた時「ガーフィールドスパイダーがMJを助けたら激アツ!」みたいなコメントを見つけていて、まさにその通りになったので、当てたコメ主スゲぇな…と劇場鑑賞しながらひとり称賛してました。
そんな鑑賞前も後も楽しませてくれる傑作でしたが、ここはミスかな?と思ったのは過去のスパイダーマンら同士の会話が長かったこと。確かに作品の垣根を越えた、またと無いチャンス。製作者側がスパイダーマンら同士に話させたいことがたくさんあったんだろうなあ〜などとは思いましたが、正直掛け合いが長くてダレました。いくら夢の共演シーンとはいえ、満腹ではどんな好物も胃に入らないのと同じく、ちょっと会話に尺とカット取り過ぎじゃない?とは感じてしまいました。ああ…この夢の掛け合いをもう少し観ていたい…ぐらいのところでコンパクトに終わらせた方が良かったんじゃないかなあ…と個人的にはそう感じました。
ただ、不満な点を強いて挙げるなら本当にそれぐらいで、今作はスパイダーマン映画の歴史を余さず閉じ込めた、まさに集大成、グランドフィナーレだったなと思います。
最後の最後にティーンエイジャーヒーロー「スパイダーマン」、喪失と失恋の切なさのなかで幕を閉じるという、ある種の原点回帰を果たしたのではないかな、と。
あくまでMCU版スパイダーマンは、シビル・ウォーで登場させることで、インフィニティー・サーガを盛り上げる広告塔としての役割が大きかったキャラクターだったのかな、と今作の鑑賞を経て思いました。
しばらく続編予定は無く、少し寂しさも感じますが、ヒーローとして生きてゆくには孤独、そして自分と戦い続ける覚悟が必要なのだーーそう教えてくれる、まさに真の「ヒーロー映画」でございました。
配信サービス
現時点(2022/01時点)で「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」配信予定のサービスは以下の通り。
Disney+(ディズニープラス)
>>>サイトリンク
Disneyが運営している配信サービス。
DVDリンク
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