映画『ウォルト・ディズニーの約束』感想・考察レビュー


今回視聴した『ウォルト・ディズニーの約束』についての感想と考察をまとめていきたいと思います。

 配給元はディズニー。
内容としては「メリー・ポピンズ」の映画版権を巡るウォルト・ディズニーと原作者(パメラ・トラヴァース)の戦いを描いています。
どうやら実際の話のようで、エンドロールでは録音されていた当時の会議音声が流れました。
ファンタジーが中心のディズニーには珍しいノンフィクション映画ということで、一体どんな内容なのだろうと、かなりに気になるところでした。


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感想

 
 基本は気難しいメリー・ポピンズの作者(パメラ・トラヴァース)が、あれやこれやとディズニーに注文をして困らせるという構図が淡々と続きます。

 正直なところ、そのマンネリな展開に中だるみしてしまう部分もありましたが、この映画、ラストの数分間が異様に泣けます。

 なんとなく予定調和に飽きて油断しているところに、怒涛のお涙タイム。
トラヴァースが泣き出すシーンあたりでもらい泣きしそうになり、そこに幼いトラヴァースと、亡き父との回想シーンがうまく相乗してきて、気がつけば目頭が熱くなってる自分がいました。

 全体的な感想としては、少々エンターテイメント性が足りず、どこか物足りなさを感じましたが、あくまでノンフィクション映画なのでそこは仕方ないのかなあ~と。
 ただ、実際にあった話みたいなので、「ウォルト・ディズニー」の伝記を見ているような感覚で見れば、歴史の勉強にもなるし、タメになるなあ~という側面で楽しめる映画だと想いました。


考察

 
 この映画、ファンタジー色を排したノンフィクション映画ですが、それでも私は、この映画は他のディズニー作品と同様、「ディズニードリーム」がテーマだと感じました。

 幼少期に、父の悲惨な死という”現実”に直面したことで、希望や夢をいっさい信じようとしない、超現実的な思想に囚われてしまった原作者(トラヴァース)。

 スタジオから茶菓子として通されたお菓子を、トラヴァースが拒否するシーンがありましたが、まさにお菓子がディズニーの”甘さ”を表現し、それを拒否するトラヴァースという構図が、まさに思想対立の隠喩だと思いました。
他にも(詳しくは忘れてしまいましたが)「子どもたちを甘いお菓子や砂糖で散々だましたあげく、いきなり厳しい現実の荒波に放りこむ気!?大切なのは現実に立ち向かう力を養わせることよ!(怒)」みたいな感じのセリフを述べてたシーンがあったとおもいますが、ここからも、トラヴァースの強い思想が読み取れます。

それでも最後には、ディズニーとウォルト・ディズニーが創り出す「夢と希望」の魔力によって、自分に課していた呪縛のようなものから解放されていきます。その彼女の姿は、呪いが解け、ハッピーエンドへ向かっていく、ディズニープリンセスそのもののようにも見えました。

そういった点から、ある意味この映画は、ノンフィクションという別の角度(ジャンル)から「ディズニードリーム」を描いてみた挑戦作みたいな感じだったのかな?なんて勝手に考察してみました。


配信サービス

現時点で「ディズニーの休日」を配信しているのは「U-NEXT」だけみたいです(2020年2月22日時点の情報)。気になった方はぜひ無料体験などを活用して視聴してみてください。


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Blue-ray&DVDリンク

一応ブルーレイとDVDのリンクも貼っておきます。

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