大河ドラマ『青天を衝け 第40回「栄一、海を越えて」』感想・考察レビュー


今回視聴した『青天を衝け 第40回「栄一、海を越えて」』についての感想と考察をまとめていきたいと思います。

 2021年より始まった大河ドラマ「青天を衝け」。NHK放送をリアルタイムで視聴。


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感想  

 栄一の引退宣言から始まる今話。

60以上もの会社を辞めるというシーンでは、画面が社名によって埋め尽くされる演出が用いられ、栄一がいかに日本の多くの産業に関わってきたのかを実感させられる導入でした。業種も規模も違う多くの会社を、一人の体でどのように経営していったのか、そのプロセスも気になるところでしたが、大河ドラマの尺ではどうしても描ききれなかったようです。

一時間ドラマの40回構成でも描ききれないことが山ほどあるってどんだけ濃い人生なんだよ!と、終盤のここに来ておもわずツッコミたくなりました(笑)。

 そして今回は、アメリカ横断の旅も描かれました。栄一の真に迫る、慟哭のような講演とその内容は、時を経た今でも考えさせられるものがありました。

『親切な者もいれば、憎しみを持つ者もいるどの社会もそうだ』『相手を知ろうという心が大事』

などというセリフにはシビれました。

 いっぽうその遠征の最中で、伊藤博文の訃報を聞くことにもなります。私も伊藤博文が暗殺されたというのは学生時代に習っていたので知っていましたが、まさか出先の中国で殺されたという詳細までは知らなかったので、勉強になりました。個人的にどのような経緯で殺されたのか知りたいので、後ほど詳しく調べたいなと思います。

 また今話では、篤二の放蕩癖が再び顔を出します。それによって篤二は廃嫡となってしまいます。この終盤に来て、ようやく偉大で完璧な渋沢栄一の「父親は不向きだった」という弱点が浮き彫りになります。そしてその様子を見た喜作も「オマエのように皆が前ばかり向いて生きていられるわけじゃない」「アイツは偉大だが他人に引け目ばかり感じさせるヤツ」と、栄一という人物の難点をしっかり言語化してくれます。偉大で多くの人々を救う一方で、最も近くにあるものを疎かにしてしまうーーという性質は、ありがちな英雄像だなと思いました。

 さらに最終話一歩手前という事で、ついに慶喜との絆も終焉を迎える。死にきれず、それでも死にきれずに長生きしてきた慶喜が、最後には「生きていて良かった」と口走るシーンには胸が熱くなりました。

 特に、馬に乗った慶喜を追いかける、かつての栄一の回想シーンが流れた時は、おもわずウルリと来てしまいました。

 そして最後は、徳川家康が最終回へ向けてのお膳立てをしてくれるという最高の形でエンディングを迎えました。家康氏が語ったように、最後まであと一話。渋沢栄一の生き様を見届けたいと思います。


配信サービス


現時点(2021年10月時点)で「青天を衝け」を配信しているのは以下のサイトでした。

U-NEXT


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 国内最大級の配信サービス。ラインナップのなかに「NHKオンデマンド」もあるため、歴代の大河ドラマを視聴することができます。一度無料トライアルでお試ししてみてもいいかもしれません。


NHKオンデマンド


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過去のNHK作品などを観ることができる、NHKによる配信サービス。大河ドラマを観たいだけというのなら、上記のU-NEXTよりも値段も半分以下なのでオススメです。


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