映画『JADEジェイド』感想・考察レビュー

今回視聴した『JADEジェイド』についての感想と考察をまとめていきたいと思います。



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感想・考察

 エロティックなパッケージとは裏腹に、中国と西洋の混在したヴィジュアルが印象的だった今作。DVDショップのセールで意識せずに買った作品でしたが、内容としては期待を超えてくるものがありました。

 まず冒頭。一人称カメラがある家のなかを映しながら、住人の言い争う現場に近づいていくという手法で取られており、どんどん喧嘩の声が大きくなっていく。そして最終的にはかなり直近まで近づいたあとで片方が殺害されるという臨場感たっぷりの恐怖演出に早くも魅せられました。どこかで観たことありそうで無いような、1995年製作とは思えない映像革新に、早くも驚かされました。

 内容としては刑事である主人公が、殺人容疑を掛けられている元恋人への恋情と、キャリアアップとの間で葛藤する様が描かれ続ける感じで、最後まで主人公のもどかしい感情に共感できました。

 展開面でも、サスペンスと歌っているだけあり、最後の数分まで犯人および黒幕が誰なのか分からないという不気味な緊張感がずっと続く感じも良かったです。そして最後はヒロイン(ジェイド)が犯人だったかと思いきやその夫が黒幕という、誰も救われない衝撃の結末も後を引く余韻がありました。私としてはジェイドが本能に抗えず殺人を行なっている、映画アメリカンサイコみたいな設定なのかな?と思いましたがミスリードに次ぐミスリードにまんまと騙されました。

 内容の濃かった印象のわりに、95分というそれほど尺も長くない映画なので、時間の無い方でも気軽に楽しめる作品になっていると思います。



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