映画『スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム』感想・考察レビュー


今回視聴した『スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム』についての感想と考察をまとめていきたいと思います。

 ジャンルはヒーロー。Netflixで視聴。実は劇場に一度観に行きましたが、早くも配信リリースされていたのでおもわず視聴しました。



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感想

 MCUフェーズ3の最終作品となる今作。劇場に観に行った時からだいぶ経過していたこともあり、割と新鮮な気持ちで観ることができました。
 個人的にはMJとの恋路が地味にツボにハマった。前作のヒロインとは違い「クラスのマドンナ」という感じでは無いですが、どこか達観していて、ピーターを弄ぶ印象が強いものの、デレる時はデレるそのギャップが強烈な魅力を放っていました。歴代スパイダーマン映画のヒロインのなかでは個人的に一番のお気に入りかも。今作で完全にMJ推しになっちゃいました。
 アクション面においても、エンドゲームでのハンマー持ちのキャプテンをオマージュしたアクションシーンが挿入されており、エンドゲーム終了から間を空けずに公開されたのを劇場で観た当時「エンドゲームのオマージュだ!」と感動したのを思い出しました。
 またヴェネツィアやオランダをはじめとしたヨーロッパ諸国の情景もかなりグッドでした。
 最後にはスパイダーマン=ピーターという情報がニュースで報道されるシーンで終了。今までの「正体を明かさない」という暗黙のルールというかスパイダーマン像が一気に崩れ落ちるーーまさに未知の領域へと突入した印象を最後のシーンで受けました。
 今後MCU版スパイダーマンはどういった展開を見せるのか、再びMCU熱を再燃させてくれる有意義な時間でした。



考察

 「ハンマー持ちキャプテン」を連想させるオマージュアクションや今作の敵をアイアンマンを始めとした過去作のキャストを応用するなど、MCUの相変わらずの高いサービス力と応用力を実感させられました。
 ヒロインMJに関しても新しいヒロイン像が発明されたように思いました。アメリカ学園ドラマの典型的なキャピキャピヒロイン像の真逆を行くかのように無愛想で目立たず、人気もない。その上見た目も華やかさを抑えた地味な印象。にも関わらず最後にはヒロインとして受け入れてしまう。そこからヒロインは何もキャラクター性ひとつで決まるわけではなく、鮮やかな見せ場作りや構成によってこうも魅力的になるのかという学びを得ました。
 舞台設定に関しても、ファンがもはや見慣れてしまった「スパイダーマン✖️ニューヨーク」という組み合わせを辞め、「スパイダーマン✖️ヨーロッパ」という新しい構図を作ってみようというMCUの斬新な発想力が見受けられました。
 そして最後のスパイダーマンの正体が明かされるシーン。個人的な考察としては、インターネットにより全てが可視化されてしまった現代を象徴しているのではないかなと思いました。そう考えるとフェーズ3まではアメリカの過去の歴史を象徴とした作品群(ターゲット年齢も高めだった?)であり、フェーズ4以降の作品はより現代にフィーチャーしたものになっていくのかなと思いました。


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